アーカイブ

2020.11.26

「2020年度 クリエイティブ・スタートアッププログラム 第一回」レポート

2020年11月5日、「クリエイティブ・スタートアッププログラム(全八回)」の第一回目が開催されました。

近年、社会において諸問題はますます細分化、複雑化し、たくさんのワード、認識が次々と生まれているように感じます。それと比例するようにデザインやアートの重要性が益々高まっていくなか、それらを通じて社会とどのように関わっていけるでしょうか。

本プログラムでは、スタートアップのフィールドで活躍できる美術大学ならではの人材の育成を目的とし、講師やメンターからの実践的なアドバイス、参加者同士の交流を通じて事業計画のブラッシュアップを図り、実際の起業までを目指していきます。

オンラインと対面を組み合わせてのハイブリッドなプログラムの中、学生は毎回1分間ピッチを行い、常にプロジェクトをブラッシュアップさせることが求められます。多くの応募の中から選考を通過した14組とともに、メンターである3名の講師の方からのフィードバックを通して、スタートアップについて考えていきます。

 

はじめに

まずは講師の方から本プログラムへの意気込みを一言ずつ頂きました。

山﨑和彦先生(クリエイティブイノベーション学科 教授)

今回、このようなプログラムは初の試みになりますが、会社を作ることだけではなく、社会でみなさんの計画を試してみるというところを楽しみにしています。

西村真里子さん(株式会社HEART CATCH代表/プロデューサー)

色々な企業さんと新しいプロジェクトの話をするとき、美大生やデザイナー、アーティストのパッションを持っている方と一緒に起こしたいという声が増えてきています。先例があるものよりも、パッションやみなさんの視点が非常に大切になってきます。会社を起こすまでできたら最高ですし、そうでなくても何かしらプロジェクトとして見える化し、社会の為に何かインストールするような種というものを二ヶ月で作っていけたらなと思っています。

渡邉賢太郎さん(Mistletoe member、おせっかい社かける共同創業COO)

起業ということで構えているかもしれませんが、ぼくら講師の三人や大学の皆さんも、基本的には皆さんがやりたいと思っていることを面白がってそのまま世の中で続けられたらいいなと思っているので、そういう意味では、安心して、調和を乱さないことを言うくらいだったら本音でこう思っている、ということをぜひ大事にして出していける場にしたいと思います。

 

「大きな妄想」を広げ、「小さな実験」を繰り返す

早速、学生たちが考えてきた事業内容を発表する、1分間ピッチへ移っていきます。

スタートアップをする際、投資家に投資をお願いするような場で、自らの考えている事業が世の中に何故必要なのかを伝えることは、とても重要です。短い時間の中で相手の心を掴む為に、どのような情報を取り入れるべきなのかがポイントとなってきます。

「みなさん発表をする時はぜひマスクを外して顔を見せてください。」という西村さんの声のもと、最初のプレゼンターがマスクを外したところからスタートしました。

プレゼン内容は、アート作品を作りながら会社として活動をしていくアートユニットの取り組みや、自分の心と向き合う時間を提供するサービス、学生が社会に溶け込みやすくなるような仕組みを備えた学生寮の提案、二次元の”推し”がクリエイターの創作意欲を掻き立てるサービスなど、美大生ならではのクリエイティブな発想をみることができました。

講師の方からの全体へのコメントへ移ります。

山﨑先生

僕からは三つ。このプログラムの目的は起業をすることだけではなく、「社会実装」をすることです。悶々としたことを、手足を使って実践してみることで社会との繋がりやこれからの可能性が見えてくる。色んな取り組み方があるので、それを広く捉えて考えることをしてみて欲しいです。

1つ目は組む相手やパートナーです。一緒に活動をしてくれる仲間、活動はしなくても手伝ってくれる仲間、皆さんを支援してくれる人、やろうとすることを面白がってくれる人、楽しみにしてくれる人。これらが全部皆さんのパートナーです。

人を見つけるというふうに思ってくれると、このプログラムはわかりやすい。概念化した製品やサービスを作るのではなく、皆さんの考えてきたことに共感したり嬉しがってくれる人を見つけてください。友人でも、家族でも、友達の友達でもいいんです。

2つ目は、「大きな妄想」です。今考えたり実行していることって、もっと妄想したらどうなるんだろうか。

どうしても僕らは大人になる過程で、社会の常識を目の当たりにしたり、そんなこと考えても無駄だろうと言われる中で、だんだんこんなことはできないと小さくなっちゃってるんですよね。自分の思いを正直に考えて、小さくまとめないで、もっと妄想したらどうなるかってことを考えてみて欲しいです。

3つ目は、「小さな実験」を繰り返すということ。「大きな妄想」を持ちながら、来週までに何ができるかということを考えて、実践する。それを毎週するつもりで進めてもらえると、アイデアが通せそうか、もっと広げられそうかと言う直感が得られる。そこで会った人たちとつながりができるかもしれない。「小さな実験」をするというのは、つながりを作る第一歩を始めるということなんです。

渡邉さん

14組聞いてみて、課題観がざっくりしているものが多いと思いました。漠然とした課題観で説明をされてしまうと、具体的に、誰の、どんな困りごとを、どうやって解決するかというアイデアの部分が研ぎ澄まされづらい。そういう意味で、次の回までに「ペルソナ」の設定をしてきて欲しいです。

ペルソナを設定するというのは、友人や先輩、〇〇さんなど、実在する個人の困りごとへのソリューションを考えるということ。例えば「美大生の困りごと」でも、100人いたら100通りの困りごとがあるわけですから、一番フォーカスしたい、誰の困りごとを解決するかということを設定して欲しい。

それから、スタートアップ、起業は、人に協力してもらわないといけません。ある程度社会で結果を残してきた人たちにとって、一番貴重な時間を浪費させてしまうと、この人たちは、私たちのことを何も考えてないと判断されてしまう。なので、1分間ピッチと言われたら、何があっても1分間にまとめてくる。

もちろん伝えたいことがたくさんあったり、うまく伝えられないというのは問題ないと思いますが、重要なのは「何が一番伝えたいことなのか」。それを整理しておくということ。時間におさまるように事前準備をしてくることで、事業で人を巻き込んでいくときに、ちゃんとやってくれる人だな、という最初の信頼になると思います。

 

社会実装は身近なところから

西村さん

実は成功しているスタートアップは、計算高さよりも、人とのネットワークをうまく活用していたり、大きなものを借りてくるよりも、手元にあるものから起こしていく例が多いというのが結果として出ています。「小さな実験」のきっかけとして、エフェクチュエーションという理論がインドの経営者、サラス・サラスバシーさんという方が出している学術書にまとめられているので紹介します。

1. Bird in Hand ~今手元にあるリソースから始める~

──あなたは誰か、何を知ってるのか、誰を知っているのか、から始めよう(最初からゴールを設定しない)。

例えば、高知県の砂浜美術館。彼らが持っているものは綺麗な砂浜です。大きな建造物がある訳ではないけれど、新たに建てなくても、美しい砂浜を美術館と呼んでここで展示をしてしまおうという発想から生まれました。自分の地域や手元にあるものを、自分たちの持っている場所で表に出すという点で、大変参考になる例です。

2. Affordable Loss~ 許容可能な損失額を設定する~

──失っても構わないものから投資をしよう。極端なケースだと0円。(最初からリターンを求めない)

これは許容可能な損失額を設定するということです。最初から大きなお金を使おうと考えず、例えば時間があるなら、とにかく調査をおこなう等、まずは失っても良いものから投資していくということです。

今ロサンゼルスで和菓子のスタートアップをしている私の知り合いは、もともと和菓子屋さんだった訳ではないのですが、最初は寒天を作るところからはじめました。それならそんなに高くないですよね。それからSNSを使って売って、今は月間何百個もお菓子を売っています。

3. Crazy Quilt ~協力してくれる人を増やしていく~

──クレイジーキルトとは大きさや生地の異なる布をつなぎ合わせて作るパッチワークのこと。行動していく中で得られた協力者とのコラボレーションを大事にしよう。

最初からきれいなシルクのパジャマを作ろうと思わず、まずはつぎはぎ、パッチワークでも良いから、パジャマを作りたいならそれを作ってくる。最初からきれいな物を作るのではなく、手元にあるもので使えるものから使っていった方がいいです。

例えばWOSHというプロダクト。これは最初からこの形にしようと始まったものではなく、たまたま出会ったデザイナーさんと意気投合して、いいねいいね!と盛り上がって作ったものなんです。人と人とが繋がってできて、世に出たものです。みなさんもぜひこのプログラムへ参加していることを言い訳にして、今までアクセスできなかったところに行ってみてください。

4. Lemonade ~偶然の出来事を活用する~

──驚き、偶発性、失敗を取り入れ、活かそう。

腐ったレモンを丸ごと捨てるのではなく、腐った部分だけ切って、あとはレモネードにしてしまえば良いという発想で、使えないと思ったものでも、実は再利用し甲斐があるかもしれないということです。

5. Pilot in the Plane ~コントロール可能な部分に集中する~

──未来は予測するものではなく自ら築き上げていくものという姿勢を持つことが重要である。

このプログラムでは、飛行機のパイロットになった気持ちをマインドとして持っていて欲しいです。嵐や雷など状況に応じて機敏に判断して人の乗っている飛行機を操縦するパイロットのように、皆さんも、辛い思いをしたからと言ってやめてしまうのではなく、パイロットになってこの荒波をどう乗り越えて行こうかというところに意識を持ちながら進んで行っていただけるといいと思います。

以上のように、成功しているスタートアップの傾向を並べると、すごく綿密な計画を立ててその通りに進めているのではなく、とにかく実践重視。実際に動いてみて自分たちのできることを考えています。言葉で聞く社会実装はすごく難しい気がするけれど、実は社会実装っていうのは身近からできる。実行さえすればできるということが、この理論から言われてます。

 

「喜んでくれる人は誰か」を考える

講師からの全体へ講評の後、学生からの質問と、各チームへのフィードバックの時間に移ったのですが、学生からはなかなか手が挙がらず・・・ここで渡邉さんから、「フィードバックは与えられるものではなく得ていくもの。スタートアッププログラムとしてやるなら、フィードバックが欲しい人がどんどん質問するのがあるべき姿」とのコメントを頂いたことで、多くの質問が寄せられました。その中からいくつかを紹介します。

世界中の美大生が作品を発表できるプラットフォームを提案している学生 (造形学部 基礎デザイン学科 2年)

──ペルソナに私自身を設定しても良いのでしょうか。

山﨑先生

もちろんそれでもいいけど、それだと客観視できなくなるから、例えば自分と同じような人って他にどんな人がいるのか探してみるといい。自分のことってなかなか自分で見れないけど、他の人と話すことで客観視することができたり。自分と同じような人ってどんな人かっていうのを探ると、より自分がすることで嬉しくなってくれる人が見えてくると思います。

快適な旅を補助するサービスを提案した学生(造形学部 デザイン情報学科 4年)

──この作品はもともと授業課題の成果物で、就活用のポートフォリオに入れたものなんです。そして今就活が終わり、折角なら社会実装をしていけるレベルになればいいなという想いでこのプロジェクトに参加しています。そんなとき他の皆さんと比べて、スタートアップ、起業したいという気持ちが実はそこまで無いなと思ってしまいました。このプログラムに参加するモチベーションをどういう方向に持っていくか悩んでいます。

渡邉さん

今の時代の働き方って色々あって、僕も3つくらいの仕事をしているんです。稼ぐ仕事と、やりたい仕事と、こうしたムサビの仕事など。そういった意味では、必ずしも一つの仕事をしなければいけないわけじゃない。だから、就職するからといってどっちかを選ばなければいけないわけではない。

その上で、あなたがどこまでやりたいかが重要です。例えば車の運転。教本で見るのと、実際に道にでて運転することって違いますよね。私たちがやろうとしているのはどちらかというと後者。だから、ちょっとだけ危ないっていうことは前提にはなるのかな。

今はいったん仮に取り組んでみると考えて参加するのもいいと思います。そのあと更に進めていくかは、やってみてから決めたらいい話。最終的にはあなたの気持ちで判断してください。

自分の心と向き合う時間を提供する空間、サービスを提案した学生(大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダーシップコース 2年生)

──(検証として)インタビュー記事を書こうと思っているのですが、その方法が手段として合っているのかどうか、どう判断していったらいいのか教えて頂きたいです。

渡邉さん

まず、コアな「検証仮説」が何かということは意識した方がいいというのはありますね。インタビューという形式そのものがフィットするのかという考え方なのか、項目内容の中身自体が肝になるはずだと考えているのか。ご自身のフォーカスを事前に言語化させておいた方がいいです。

とはいえ、本当に意味のあるアイデアというのは、その周辺部に常に現れるものだと思うんですよね。結果がある程度まとまったら、今度は我々のようなメンターや、チームになる人たちに客観的な目線でその情報を見てもらうと、自分では全く気がついてなかったことがフィードバックされるので、それが実際には一番進むポイントになると思います。

山﨑先生

多分、無駄なことはしたく無いっていうのが心の底にあると思う。でも、無駄なことをしないといい結果は得られない。だからやり方を聞く前に、やっちゃった方がいいと思う。こういうのは無駄なことをいっぱいしないと(笑)こんなこと役に立たないんじゃ無いかっていうことを、敢えてやるっていうことにこそ、新しい発見があるんです。

だって普通の人は、無駄なこととか、役に立たなそうなことはやらない人ばかりなんですよ。無駄なこと、普通の人がやらないことをやることで、発見できることがあると僕は思う。

アート作品を制作しながら会社として活動していくアートユニットに取り組む学生(大学院造形研究科 美術専攻油絵コース2年)

──今回のプロジェクトですが、制作の延長のような形で、なるべく普段の感覚で進めていきたいと思っています。作品作りと、起業のようにお客様に向けた感覚は、だいぶ違うと思うのですが、そこのバランスはどう取っていくべきなのでしょうか。

山﨑先生

多分ね、スタートアップっていうと、大勢の人に向けてないといけないって頭のなかにあるかもしれないけど、自分の作品を一人の人に喜んでもらうと考えたら、今までのアート作品と変わらないと思うんだよね。

喜んでもらえる人は誰なのかということ。それを意識することが、結局は新しい社会実装に繋がってくると考えてみてください。

西村さん

私はこのアートプロジェクトがとても面白いなと思って聞いていました。社会実装という時に、何かプランを考えるというよりも、ものを作れる方々だと思うから、それならどういう場所の人に、どういう売り方をしたら、実はアートって売れるのかっていうところを進めていける。

いい商材を持ちながら、しかも作りたい欲求もあるので、そこを楽しみながら、進歩報告をしてみてください。どういう形で持っていけば多くの人に広がるかは、後でいいと思います。動き出してもらいたい。

渡邉さん

これはシンプルに、売ったっていう実績以外に語るべきことはないですよね。この人たち売れるんだってなれば、僕らも何も言えない。逆に、売ってなければ、売れなきゃなんの意味もないよねっていうことに、この場合はなる。

例えば実際の店舗に置かせてもらって、売れないとか、意外と売れちゃったとか、その経験が積み重なっていくことがまずは大事かなと感じます。

学生が社会に溶け込みやすくなるようなシステムや場を提案した学生(大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダーシップコース 1年生)

──投資家にとっては利益が大事だと思うのですが、私たちのすることで投資家にとってはあまり利益を上げられないという不安があり、投資してもらえるようにどう説得するか悩んでいます。

渡邉さん

僕は本当に世の中に意味のあるやり方でその手があったかという方法があれば、リターンがどれだけ先になっても、投資はします。全員が利益を最優先する訳ではないです。利益が示せないからといって、そんなに気にしなくてもいいかなと思っています。

あなたたちにしか気づいていないカラクリを示せるということが、投資する気にさせる判断になると思います。誰も気づいてないところ。それがもしあれば次の時に聞きたいです。

花屋で捨てられてしまう花を再利用するプロダクトの提案をした学生(大学院造形研究科 デザイン専攻基礎デザイン学コース 2年)

──私たちの趣旨としては、リサイクルできることとか、良い素材を使って色々なことをやりたいということなのですが、まだあまり経済的なことは考えていません。最初からビジネスの意識を持った方がいいのか、それとも自分がしたいことをおこなった方がいいのか教えてください。

渡邉さん

いわゆるビジネスにおける成功法則のようなものが、ネットとかコミュニケーションのプラットフォームが作られている時代とそれが無かった時代では、ビジネスのあり方も、お客様とのコミュニケーションの仕方も、ものの作り方も全部方法が変わっているんです。

今はお金を回す仕組みを作ることよりも皆がそれいいね、欲しい、面白い、というものを生み出すことの方が希少価値が上がっていて、且つそれが難しくなっているんです。

みんなが欲しいものを作ることができれば、どうやってお金が入ってくるかというのは後で考えればいい。スタートアップの業界はほとんどそうしています。ビジネスモデルの話は立ち上げてから1~2年後くらいからようやくするし、上場した時はまだ赤字って会社もいっぱいあります。

山﨑先生

あと、ビジネスっていうのは別にお金を儲けることでも、お金を回すことでもないんですよね。僕らはビジネスという言葉は使っていなくて。作っているもの、それを喜んでくれる人がいるっていうのが、社会なんですよ。それをどう仕組み化していったら、長く続けられるかというのが次のステップだと思うんです。

それって、必ずしもお金がなくても続けられる場合、つくるのを好きな人たちが趣味で作ったものをあげるっていうのも一つの仕組みなんですよね。ビジネスっていうのは、いわゆる仕組みを作るって考えたほうがいいと思うし、仕組みを作るというのは、まず喜んでもらえる社会の人たちと、どうやって繋がっていくかっていうのが鍵になってくると思っています。

 

まとめ

全体を通して講師が学生に繰り返し語りかけたのは、「誰に喜んで欲しいか」を考えるということでした。「起業」という言葉を聞くと、大きな投資をして沢山の人に広く受け入れられなければならないと意気込んでしまいます。このプログラムの初回を通して、そうではなく、今ある自分自身を掘り下げ、できることからすることがスタートアップをしていく上で重要だと分かりました。

私たちは生まれた頃から、家族、学校、会社、友人関係など、様々な社会の中で生きていますが、その輪が大きくなればなるほど個人やもしくは自分自身のことが見えづらくなり、手で触れられる範囲のことさえもぼやけてしまうことがよくあります。その意識は今回のような仕組み作りにおいても確固として持つことで、海に浮かぶ灯台のような役割になると感じました。

また、講師への質問の中で特に多かったのが、「小さな実験として具体的に何をしたらいいのか分からない」という声。美大生にとってものを作り出すのはとても身近なことですが、出来上がったものをどう社会と絡めていけるかというところまでは考える機会が少なく、そういった問題にぶつかることができることも本プログラムの醍醐味です。

特に私の中で印象に残っているのは、渡邉さんの「気軽で良いんですよ」という言葉です。肩の力を抜いて個々の検証への心身のフットワークを軽くすることで、先へ進むきっかけが必然的に増えていくことに気がつきました。俯瞰する目と、手元にあるものを見る目、2つの視点をうまく使い分けながら舵を取れるかということも鍵となりそうです。

次回までの課題となりそうなのが、1分間ピッチ。今回は1分を過ぎてしまう人が何チームか・・・。目的や手段を明確に絞れていないことで、みている方に伝わりづらくなっているという指摘もありました。そこは人と人との繋がりを大切にしなければならないスタートアップの中で、まず改善しなければいけない点。どこまで焦点を絞ってくることができるでしょうか。

次にこのプログラムを私が訪れるのは11月26日に行われる中間発表の日。参加学生たちのどのような変化をみることができるのか楽しみです。

「2020年度 クリエイティブ・スタートアッププログラム 中間発表」レポート


text : 大西 裕菜

関連記事

「未来を作るクリエイティブ・スタートアップ(オンライン)」イベントレポート