2026.06.18
「働き方としての批評」講座 開催

批評は、ライティングだけの仕事ではない。
展覧会のレビューを書く。インタビューする。ポッドキャストやYouTubeで語る。広報の言葉を練る。展示を企画する。カタログをつくる。原稿を編集する。誰かと共同で執筆する。講評の場に立つ。ディスカッションをファシリテートする。登壇して話す。
いま、芸術文化の現場で「批評的であること」は、こうした複数の技術へと広がっています。読む・書く・聞く・話すという、語学にも似たいくつもの技術を、それぞれの現場で使い分けながら実践していく。本講座は、そのような〈働き方としての批評〉を考え、試みるための場です。
「批評」という語は、いかにも専門的な響きを持っています。けれども、その根幹にあるクリティカル・シンキング(批判的思考)は、もはや批評家だけのものではありません。情報を吟味し、価値を見極め、自分の言葉で判断を示す。そうした力は、いまや多くの人にとって必要とされる技術になっています。
これは、レビューの書き方を教える講座でも、本格的な批評家を養成するためのライター講座でもありません。ライターやフリーランスとして、あるいは芸術文化にかかわる仕事のなかで、書くことにとどまらず、批評を幅広く活かしていきたい人のための、実践的な講座です。
扱う出発点は、講師の専門である美術批評です。けれども、その射程は美術にとどまりません。映画、音楽、デザイン、文学、舞台など、芸術文化のさまざまな領域で批評に関心を持つ方に向けて開かれた講座です。美術批評から立ち上がる視点や技術は、領域を越えて応用できるはずです。
こんな方へ
- 幅広い批評的技術を、芸術文化の活動・仕事のなかで活用し、理解していきたい方
- ライティングだけに限らない、アクチュアルな批評を学びたい方
- オルタナティブなプラットフォームを運営していきたい方
当日の流れ
前半はレクチャー。批評を実践へとひらく方法、メディアに応じた発信の技術、そして対象を批評的にフレーミングする視点を、具体例とともに解説します。後半はディスカッション。参加者どうしで意見を交換し、それぞれの実践について相談し合う時間も設けます。
開催概要
日時:2026年7月31日(金)18:00–20:30
形式:対面のみ
会場:武蔵野美術大学 市ヶ谷キャンパス 5F(東京都新宿区市谷田町1-4)
JR中央・総武線「市ケ谷」駅より徒歩3分/東京メトロ有楽町線・南北線、都営新宿線「市ケ谷」駅4番出口より徒歩3分
お申し込み:下記Peatixよりお申し込みください
「働き方としての批評」講座
定員:40名(先着順・お早めにお申し込みください)
参加費:一般 1,000円(当日会場にて徴収させていただきます)/学生 無料
講師:石川卓磨
主催:武蔵野美術大学
共催:蜘蛛と箒
講師プロフィール
石川卓磨(いしかわ・たくま) 美術家、美術批評家。武蔵野美術大学クリエイティブイノベーション学科准教授。千葉県生まれ。2004年、武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コース修了。芸術・文化の批評、教育、制作などを行う研究プラットフォーム「蜘蛛と箒」を主宰。沢山遼・渡辺泰子との三人によるポッドキャスト番組「日々美術」の制作・配信や、ウェブメディア「蜘蛛と箒通信」による批評活動などを手がける。近年の個展に、府中市美術館での公開制作94「奇術の記述」(2026年)、TALION GALLERYでの「悲劇と色彩」(2024年)、「小説の中の私」(2019年)。グループ展に「Working, Crawling」三井住友銀行東館(2022年)、「第9回恵比寿映像祭」東京都写真美術館(2017年)など。