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2023.07.06

米国企業におけるデザイン・フューチャリストの実践と挑戦 – デザイン、ビジネス、ビジョンの交差点で

デザインの力は、米国企業においてどのように活用されているのでしょうか。

パンデミックで多くの企業が先行きの読めない未来を戦略的に洞察する重要性に気付き、米国ではデザインを通じて未来のシナリオづくりや戦略策定を行うデザイン・フューチャリスト、デザイン・ストラテジストと呼ばれる職種が増えてきています。米国最大規模の銀行の1つであるJPモルガン・チェース銀行に、同行初のデザイン・フューチャリストとして2021年に採用された岩渕正樹氏は、米国の非テック業界、伝統的なメガバンクという環境において、デザインを通じた未来洞察チームをゼロから立ち上げ、スペキュラティヴデザインやトランジションデザインといった新しいタイプのデザインの概念を用い、ビジネスやビジョンの創出、組織変革に取り組んでいます。本講演では、非デザイナーから日本での社会人経験を経て、米国デザインスクールを修了後、現在ニューヨークでデザイン実践を続ける岩渕氏のキャリアを振り返りながら、米国企業における実践と苦労、また、日本・米国双方の企業文化やデザイナーのスキルセットの違いなどについてご共有頂きます。また後半では、岩渕氏と同様に海外でデザインを学んだのち、日系企業でデザインを通した価値創造を実践している田中友美子氏(NTTコミュニケーションズ)と神谷泰史氏(コニカミノルタ株式会社)をお招きして、創造的な文化醸成やデザインによる組織変革に求められることなどについてパネルディスカッションを行います。

日時
2023年8月3日(木)18:30-20:30(18:15開場)
場所
武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパス 5F講義室
主催
武蔵野美術大学ソーシャルクリエイティブ研究所

参加費
一般 2000円、学生 無料(いずれもPeatix事前申込が必要となります)
お申し込み
Peatixよりお申し込みください
米国企業におけるデザイン・フューチャリストの実践と挑戦 - デザイン、ビジネス、ビジョンの交差点で
プログラム
18:30-18:40 イントロダクション(岩嵜博論)
18:40-19:20 レクチャー(岩渕正樹)
19:20-20:00 パネルディスカッション(岩渕正樹、田中友美子、神谷泰史、岩嵜博論)
20:00-20:30 Q&A
登壇者
岩渕 正樹
NY在住のデザイン実践者・研究者・教育者。米JPMorgan Chase銀行 Design Futurist。創造的な事業と企業文化醸成を担うDesign Evolutionチームに所属し、未来洞察やスペキュラティヴデザインを用いた組織・事業のビジョン創出、社会実装に向けたプロダクトのプロトタイピングに従事。また、東北大学特任准教授として、ビジョンデザインを誰もが持つべきリテラシーとすべく社会教育を展開。東京大学工学部、同大学院学際情報学府修了後、IBM Designでの社会人経験を経て、2018年より渡米し、2020年パーソンズ美術大学修了。近年の受賞・実績にGood Living 2050 国際ビジョンデザインコンテスト審査員、Core77デザインアワード スペキュラティヴデザイン部門など。

田中 友美子
NTTコミュニケーションズ デザインスタジオ KOEL Head of Experience Design
ロイヤル・カレッジ・オブ・アート インタラクション・デザイン科修了。ロンドンとサンフランシスコを拠点に、Hasbro、Nokia、Sonyなどの企業でデバイス・サービス・デジタルプロダクトのデザインに携わり、デザインファームMethodでデザイン戦略を経験した後、NTTコミュニケーションズのデザインスタジオKOELの Head of Experience Design として、愛される社会インフラをデザインしています。

神谷 泰史
コニカミノルタ株式会社 / TAKT PROJECT株式会社 / 情報科学芸術大学院大学 博士後期課程
Copenhagen Institute of Interaction Design(CIID)修了。アート、デザイン、ビジネスの間をつなぐ方法論の研究と実践を行う。楽器メーカーにて音楽の新しい楽しみ方に関する研究開発からの新規事業開発や、共創施設運営や新規事業提案制度の設計などイノベーションマネジメントに従事。デザインコンサルティングを経て、2019年よりコニカミノルタ株式会社において、コニカミノルタデザイン思考の体系化と社内浸透や、新価値事業創出プラットフォームenvisioning studioを推進。並行してTAKT PROJECT株式会社での自主研究プロジェクトでデザインとアートを横断する表現を探索。現在は情報科学芸術大学院大学の博士後期課程に在籍し、イノベーションに対してメディアが及ぼす影響に関する研究を行う。

岩嵜博論
武蔵野美術大学クリエイティブイノベーション学科 教授
リベラルアーツと建築・都市デザインを学んだ後、博報堂においてマーケティング、ブランディング、イノベーション、事業開発、投資などに従事。2021年より武蔵野美術大学クリエイティブイノベーション学科に着任し、ストラテジックデザイン、ビジネスデザインを専門として研究・教育活動に従事しながら、ビジネスデザイナーとしての実務を行っている。イリノイ工科大学Institute of Design修士課程修了、京都大学経営管理大学院博士後期課程修了、博士(経営科学)。