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2025.11.12

分断のすがた:デザインは分断を止められるか? 〜あるトラベル・マガジンと文化人類学者の挑戦〜

東京とロンドンを中心に活動する出版・デザインスタジオpolaris。新刊の『辺境をゆく〜分断とわかりあえなさの時代に〜』の発刊記念イベントを11/29(土)に開催します。

今世界中で叫ばれている「分断」。分断の現場ではなにが起きているか、しっかりとこの目で見てやろう。私達は世界各地の辺境地帯を旅し、分断によって追いやられ、また分断に立ち向かってきた人びとに出会いました。彼らの物語の中には、分断にまつわる固定観念や常識を覆す、景色や兆しが広がっていました。

本イベントでは、今号特集をした『アメリカの周縁をあるく』の著者、文化人類学者の中村寛氏とのトークを実施します。トークの前半では、アメリカの周縁地域を10年以上旅し続け、そこで起きている抑圧や暴力の現場を見つめてきた中村氏とともに「分断のすがた」について探索します。
トークの後半では「デザインは分断を止められるか?」をテーマに、polarisと中村氏が取り組んでいるデザイン・プロジェクトについて語り合います。polarisは「物語とデザイン」をキーワードに、社会や組織における人々を抑圧する厄介な課題への介入を試みます。中村氏は「人類学×デザイン」をテーマにしたデザインファーム、アトリエ・アンソロポロジーの代表として活動をしています。今回はそれぞれの取り組みを通じ、分断の時代にデザインが持つ可能性をテーマにトークを行います。

◼︎イベント詳細

日時:11/29(土) 19:30〜22:00(19:00開場)
19:30-20:30トーク
20:30-22:00アフターパーティ

場所:武蔵野美術大学 市ヶ谷キャンパス7階 「Musashino Art University Ichigaya Campus Co-Creation Space Ma」

入場料:一般1,000円(懇親会にてドリンクあり)※学生・関係者無料

〈下記Peatixよりお申し込みください。〉

分断のすがた:デザインは分断を止められるか? 〜あるトラベル・マガジンと文化人類学者の挑戦〜

会場にて雑誌polarisの販売を行います。
※カジュアルなイベントなので、ぜひお友達やご家族とご一緒に気軽にご参加ください!



◼︎登壇者
塗木拓朗(ぬるき・たくろう)


polaris代表・編集者。旅と執筆をこよなく愛する。1993年東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、日本の広告会社・クリエイティブ・エージェンシーで勤務。2021年武蔵野美術大学造形構想研究科、 23年英Royal College of Art MA Service Designで修士号取得。仲間たちと出版・デザインスタジオpolarisを立ち上げる。現在武蔵野美術大学研究員、中国美術学院客員講師などを務める。名もなき人々の物語の力を信じ、ストーリーテリングとデザインの技術を通じ社会に新たな視点を投げかける。


中村寛(なかむら・ゆたか)

文化人類学者、デザイン人類学者、博士(社会学)。アトリエ・アンソロポロジー合同会社 代表、多摩美術大学美術学部リベラルアーツセンター教授、KESIKI INC. Insight Design 担当。「周縁」における暴力、社会的痛苦、反暴力の文化表現、脱暴力のソーシャル・デザインなどの研究テーマに取り組む一方、人類学に基づくデザインファーム《アトリエ・アンソロポロジー》を立ち上げる。2020年からグッドデザイン賞外部クリティーク、2023 年からグッドデザイン賞フォーカスイシュー・リサーチャーも務める。著書に『アメリカの〈周縁〉をあるく─旅する人類学』(平凡社、2021)、『残響のハーレム─ストリートに生きるムスリムたちの声』(共和国、2015)など。

■polarisについて
東京とロンドンを中心に活動する出版・デザインスタジオ。出版するトラベル・マガジンpolarisは、カルチャー・デザイン・アート・社会問題など、私達の常識を揺り動かす人々の物語を追い求め、世界を旅する雑誌です。デザイン・スタジオでは、「物語とデザイン」をキーワードに、デザインを通じた社会や組織における人々を抑圧する厄介な課題への介入を試みます。
https://polarismagazine.jp/

■アトリエ・アンソロポロジーについて
アトリエ・アンソロポロジーはデザイン・コンサルティング、研究開発R&D、クリエイティヴ・ディレクション、伴走支援を中心に、多分野の研究者・デザイナーと連携する、人類学に基づくデザインファームです。わたしたちは、エスノグラフィが持つ「現在から過去に向かうまなざし」、 人類学が持つ「過去から現在を省み、応答しようとする視点」、そして、デザインが持つ「未来をつくり変えていく力」を掛け合わせ、新たな価値や関係性を紡ぎ出す実践を〈アンソロ・デザイン〉と名付けました。人文社会科学の伝統と革新に学び、現場に深く関わりながら、多様な価値・視点・あり方を尊重し、問いをともに考えていく。あそびやたのしさ、よろこびを大切にしながら、これからの世界をひらいていきます。
https://atelier-anthropology.com/

主催
polaris/アトリエ・アンソロポロジー/武蔵野美術⼤学ソーシャルクリエイティブ研究所