2024.10.18
デザイン・人・組織の視点で社会価値の共創を探求する 研究・実践発表の祭典「ICHIGAYA INNOVATION DAYS」開催
武蔵野美術大学(所在地:東京都小平市、学長:樺山祐和)が運営するソーシャルクリエイティブ研究所(以下「RCSC」)と株式会社日本総合研究所(所在地:東京都品川区、代表取締役社長:谷崎勝教、以下「日本総研」)は、共同研究と実践の成果を発表する祭典「ICHIGAYA INNOVATION DAYS」(以下「本イベント」)を2024年11月15日(金)、16日(土)に武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパスで開催します。
本イベントは、デザインの力を使った美大ならではの課題解決の方法を探究する武蔵野美術大学の取り組みや、シンクタンクとして社会課題の解決を実践してきた日本総研のプロジェクト活動を紹介するとともに、両者が2022年から行っている共同研究と実践の成果を発表するものです。初開催となる今回は、「共につくる社会を考える2日間」と題して、デザイン、人、組織の視点から社会価値共創に向けたさまざまな研究・実践について、トークセッションや展示、ワークショップを通じて紹介します。
- 日程
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2024年11月15日(金)10:00-20:00 (終了後に懇親会を実施予定です)
2024年11月16日(土)10:00-19:30
- トークセッション
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「共につくる社会」をテーマに、有識者や研究パートナーをゲストに迎え、2日間で10本のトークセッションを行います。
【11月15日(金)】
13:00-13:45 オープニング:市ヶ谷キャンパスの取組紹介
・武蔵野美術大学(MAU):樺山祐和学長、河野通義(連携共創チーム)
・RCSC:若杉浩一所長
・日本総研(JRI):松岡靖晃創発戦略センター所長
2019年に新設し、学部と大学院、研究所(RCSC)、企業との共創スペースなどを持つ市ヶ谷キャンパス。その位置づけと狙い、これまでの取組について、MAUの学長らから紹介。JRIからは、2022年に開設した共同研究拠点「自律協生スタジオ」 (通称:Convivi)の活動を紹介します。
14:00-16:00 Convivi Lab:つくること、共につくること
1 「共につくる=コ・デザイン」が求められる背景
専修大学 上平崇仁教授
2 コ・デザイン、共創の鍵人材、ジェネレーターとは?
慶應義塾大学SFC 井庭崇教授
一般社団法人みつかる+わかる 市川力代表理事
3 「共につくる」から「私たちがつくる」へ
有限会社りす 藤本智士代表
モデレータ:JRI井上岳一チーフスペシャリスト
RCSC若杉浩一所長
自律協生社会とは、至るところで共創が生まれ、人や組織や地域が生き生きと本領発揮する社会を指します。では、どうすれば共創が生まれるのか?コ・デザインを提唱してきた上平氏、ジェネレーターという新たな人材像を提示してきた井庭氏・市川氏、そしてユニークな共同編集の方法を生み出してきた藤本氏の4人にお話を伺いながら、共に考えてゆきます。
16:15-17:45 Convivi Alliance:自律協生の現場から
・北海道東川町、弟子屈町、長野県野沢温泉村、福井県敦賀市、熊本県天草市による事例紹介
・モデレータ:JRI前田直之プリンシパル
先進的かつ実践的に取り組む5地域の事例報告を通じて、住民や職員が主体性を発揮し、ステークホルダー間の連携や情報・人材の交流が進む自律協生の地域づくりを実現するためのポイントを見極めます。また、自治体同士による学び合いを通じて、自治体の枠を超えた自律協生関係が育まれる場づくりを目指します。
18:00-20:00 Convivial Design Forum:ポリフォニックな社会のデザイン
1 Web3が拓く障害福祉の新たな可能性
JRI水嶋輝元インキュベーションプロデューサー
MAU大石啓明准教授
わたぼうしの会 Good Job!センター香芝 小林大祐氏
2 自律協生の地域づくり
RCSC若杉浩一所長、JRI井上岳一チーフスペシャリスト
Conviviの二つの研究プロジェクトを紹介します。
まず、ブロックチェーンやNFTアート等を障害福祉の現場に活用することで、障害を持つ人々の社会参加や活躍の可能性を広げる試み。次に、大地や子ども、市井の人々などの声を拾い集めて関係を編み直し、そこから地域の未来を構想する新たな地域づくりの方法論を創出する試みについて報告します。
【11月16日(土)】
13:00-13:45 多元世界共存のためにデザインができること~ディスレクシアの学びの環境デザインプロジェクト~
・RCSC長谷川敦士教授×Takram緒方壽人氏
ディスレクシア(難読症)は日本人の約8%が該当すると推定されていますが、いまだ社会的な認知は至っていません。本プロジェクトでは、このディスレクシア当事者の「環境」「社会」に着目してデザインの可能性を探索しています。本セッションでは、プロジェクトの活動を紹介しながら、デザインとテクノロジーがディスレクシアになにができるのかを問います。
14:00-14:45 自然共生のための対話の場をデザインする
・RCSC丸山幸伸教授×フロンティアコンサルティング稲田晋司氏
2030年までに陸域・海域の30%以上を保全する「30by30」の目標が掲げられました。これを達成するには、行政施策に加え、住民、自治体、企業の組織を超えた協力と具体的な日々の活動が必要です。本セッションでは、フロンティアコンサルティングとの共同研究を通じ、東京都大島のリビングラボで進行中の取り組みを詳しく紹介します。
15:00-15:45 学びのデザインプロジェクトと学びのエコシステム構想
・RCSC長谷川教授×北海道大学吉野正則教授×茨城県教育研修センター星野優子氏
「これからの社会で求められる学び」を探るため、RCSCは2023年からSIP(内閣府戦略的イノベーション創造プログラム)の一環として、北海道大学と北海道教育大学とともに新しい学びの実践と検証を行っています。本セッションでは、このプロジェクトの成果を共有し、現場の教育に新しい学びをどのように取り入れていくかを議論します。
16:00-16:45 サーキュラーデザイン~リペア社会をデザインする~
・RCSC岩嵜博論教授×日立製作所曽我修治氏、神崎将一氏
サーキュラーエコノミーでは、「リペア(修理)」が注目されています。壊れたモノを修理し、できるだけ長く使い続けることが再評価されているのです。本セッションでは、日立製作所研究開発グループデザインセンタとの共同研究でまとめた、日常的にリペアが行われる「リペア社会」の実現に向けた5つの提言をご紹介します。
17:00-17:45 政策のデザイン:行政はどこまでデザインできるか?I-OPENプロジェクト
・RCSC長谷川敦士教授×KUMANOMICS橋本直樹氏×I-OPEN PROJECT 23/24 コミュニティマネージャー 小菅隆太氏
社会課題が「厄介な問題」化する中、特許庁はデザイン経営プロジェクトチーム主導で新事業「I-OPEN」を開始しました。RCSCは2021年にその設立要因を調査、2022年にはI-OPEN内での取り組みをパターンランゲージ化しました。本セッションでは、I-OPENに関わるお二方と、政策デザインの可能性と展望について議論します。
18:00-19:30 クロージングトーク:ProgressiveなInnovationのために
RCSC:若杉浩一所長、長谷川敦士教授、丸山幸伸教授
JRI:松岡靖晃創発戦略センター所長、井上岳一チーフスペシャリスト
MAUとJRIの関係者で二日間を振り返りつつ、「共につくる社会」を実現するために、何が明らかとなり、今後、何が必要になっていくのかを語り合います。明確になった問と新たな問を発見するための時間となることを目指します。
- 会場
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武蔵野美術大学 市ヶ谷キャンパス(東京都新宿区市谷田町1-4)
- 参加費
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無料(懇親会は別途会費をいただきます)
- 参加方法
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スムーズな入館のため、下記Peatixより事前申込をお願いいたします。
なお、トークセッションの席数には限りがありますので、事前申込をもって席が確約されるわけではない点にご注意願います。
別フロアにて同時配信を予定しています。
ICHIGAYA INNOVATION DAYS
- 主催
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武蔵野美術大学ソーシャルクリエイティブ研究所
- 共催
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株式会社日本総合研究所